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<<   作成日時 : 2018/06/29 10:42   >>

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◆◆◆◆◆9話




「今回のターゲットは、ズバリ! 女装マニアの男性です! 我が国の男性の女装人口は

 毎年増加傾向にあり我が社の調査に依れば、やり方次第では1兆円産業になる可能性は

 多分にあり、今回のプロジェクトは社長以下の重役達も大きな期待を寄せており

 我が社の開発及び企画部に商品開発を託して来た! よって私はこの期待に応えるべく…」


 企画部と開発部の合同で行われた会議の席上、開発部長の訓示が俺達に重圧を与えた…

今度のプロジェクトの目玉は、女装マニアが普段着として違和感なく女性用品を見に着け

生活出来る商品開発を行うと言うもので、それならドリームの手がけている男性用として

開発を進めている、ファンシー用品があるじゃないかとの反発もあったが、社内の女装愛好家

調査部の連中の一言で反発は打ち消しされた。

「女装愛好家は女装をするのが目的であって、男性用ファンシー用品は男性用であり

 女性用品ではないから、誰も見向きもしないと!」 と、調査部の連中。


 まぁ、確かに男性用に開発された商品は、あくまで男性用であり女性用ではないから、

女装愛好家の支持は取り付けられないのは何となく、俺にも解る気がした。


 でも、だとしたら結局会社は俺達に何を作れと言うのだろうか…

正直なところ首を捻ってしまうことだらけで、思い浮かぶとしたら大き目の下着に大き目の

スーツや衣類に靴と言うことになるが、それすらも敢えて大きめに作れば男性用だと

避難されそうな気がしなしでもないのは事実だ。


 このプロジェクトにはドリームの女課長も女係長も、余り乗り気では無いようで実際

頭の中に何も浮かんで来ないのが実情だった。

「男性用では無い男性のための女性用品の開発って一体何だ?」 と、男性社員。


 だから、男性が違和感なく身につけられる女性用品と言うことなら、ドリームの商品を

そのまま使用するがベストではないかと言う意見が圧倒的で、どうやら今回の意味不明な

プロジェクトは難航が予想された。


 結局このプロジェクトは開発部長に課長と係長からの強い進言もあって企画の練り直しが

なされ、俺達の手から離れることになったんだが。

「男性が違和感なく普段着として着られる女性用品か…」 と、腕組みして考え込む課長。


 すると…

「ちょっとまってよ! 私たちは考え方としては、男性用のブリーフを何とか可愛くしてと

そう言う基本理念があったように思えるわね!」 と、歩く回って的ベニ行く課長。


 すると…

「でも、課長! 結果的には男性用のショーツでいいんじゃないですか?」 と、係長。


 解った!!

「男女兼用の下着の開発! 男女が下着を選ぶんじゃなくて、下着が男女を選ばない

 店頭で男女の別で売られている下着が、もしも! 男女兼用ならどう!! 男女兼用なら

 定着さえすれば、男性が買う時も恥ずかしくないし、それでいて男女兼用だから

 女装愛好家だって男性用とか女性用とかの区別がないんだから! 受け入れるかも!!

 ねぇー! どうかしら! このコンセプトで!」 目をランランとと輝かせた課長。


 これには、俺達ドリームの人間は全員驚いてしまった。

男女の区別の無い男女兼用のショーツ、これなら確かに女装愛好家だって文句も出ない。


 俺達は早速、原案造り取り掛かりその間、課長は開発部長の下へと急いだ。


 その時…

「ちょっと待ってよ! じゃぁ、私たちが進めてる男性用ファンシーショーツは

 どうなるのよ? もしも男女兼用なんて出来たら、私たちのファンシーショーツは??」

 課長が出たあとで、顔を青ざめさせて語る、女係長。


 それを見ていた男性社員が…

「係長! それはそれでいいんじゃないですかね! 既にネットや雑誌の広告打ってますし

 突然、男女兼用下着を市場に持っていっても、販売力と広告力に欠けますし、我々ので

 最初に世に広めた後で、まぁ〜 これには広告部の意見も聞いた上ですが…」

 と、腕組して手の上で頬杖ついて語る社員。


 係長が突然…

「ねえー! ○○君! 今、身に着けてるでしょ! 向うで皆に見せてもらえないかなー!」

 と、俺の前に立って真剣な顔で頼む係長。


 俺は、係長の真剣な眼差しに心打たれ、向うの部屋へと移動すると後からワイワイガヤガヤ

大勢の男女社員たちが、押し寄せて別室へと入って来た。


 俺は背広を脱いで会議テーブルの上に置くと、ワイシャツとスボンを脱ぎブラジャーと

フリルの付いたファンシーショーツ姿で、大勢の男女社員の真ん中に仁王立ちした。


 誰も笑うものなく、大勢の社員はスケッチブックやデジカメで俺の顔下を書きそして撮影し

いろんな角度から様々な角度で観察していた。

「この部分がネックなのよねぇ〜 私たち女性はこの辺りだから〜」 と、俺の下半身の前に

 屈んで顔を近づける女性社員。


「そうそう! この部分を立体縫いにしたから締め付け感も軽減したのよねぇ〜」 と、別の

 女性社員も俺の下半身の前の女子社員の隣で観察しばじめた。


 仕事とは言え、ファンシーショーツ一枚の真ん前に身体を屈めて観察する女子社員が

いると言うのは俺にとってこれ以上の屈辱はなく、されど動くわけにも行かずトホホな俺。


 数秒後には俺の下半身は身体を屈めて覗き込む女子社員に取り囲まれていて、

押すな押すなの大盛況となったのを機に、何故か俺のファンシーブラジャーの乳首をジッと

異様な目付きで見詰める一人の男性社員が居ることに気付いた。


 乳首の上のメッシュそして、乳首の周りを何枚も折り重なるように優しく包むフリルの

何処がファンシーなのか理解出来ないが、少なくともこの男には美しく映っているに違いなく

俺は、俺の乳首に見入る、この男の異様な視線に恐怖を感じていた。


 女性社員達は殆どが屈みこんで俺の下半身を興味深く観察し、上の方では滅多に話さない

男性社員が、俺の乳首にウットりしている。

「何だろう… 乳首が熱いのだが…」 と、内心思う俺。


 男は、俺の乳首をジッと見詰めたまま、薄らと軽く笑みを浮かべた時…

「おい! ○○! いい加減に見詰めるのよせよ!」 と、別の男性社員。


 ハッとしたような顔してニヤニヤしながら俺の前から男が離れると…

「心配すんな! アイツはホモじゃないから〜♪ アイツはフリル担当だからよ♪ 自分が

 入れたフリルが可愛くて仕方ないんだよ〜♪ お前にも何れ解るよ♪」

 と、別の男性社員が俺の肩をポンと軽く叩くいて離れていった。



 俺は1時間近く部屋の中央で感卒に堪えた後で、いつものようにモニター用紙に記入し

係長と二人で別室で商品の袋詰めと説明書入れをしていた。


 係長は俺にショーツの畳み方や袋詰めの仕方を教えていたものの、ドリームでは

こんなことまでするのかと内心、地味な作業に取り組んだ。


 商品の袋詰めと言っても、社内でのモニターさん用の物で、俺が履いてるのは全てが

前に、係長が詰めてくれた物らしかった。


 すると…

「ねぇー ○○君にお願いがあるんだけど…」 と、商品の入った箱の向う側の係長。


 係長の方を見た俺は…

「えっ、あっ、はい…」 と、商品を持ったまま係長の顔を見た。


 チョッキのポケットから何かを取り出して俺に見せようとした係長は…

「今のモニターの他に、他から頼まれた物があって、引き受けてくれないかな〜 モニター」


 俺は…

「あぁ、いいっすよ!」 と、簡単に返事をした。


 嬉しそうに微笑んだ係長が、俺に渡したものは10センチ角の厚さ1センチの包装された

中の見えない物だった。


 俺が受け取ると、係長は何故か頬を紅くし恥ずかしそうに…

「じゃぁ悪いけどここで履いてもらって、そのまま仕事を続けて♪」 と、立ち去った係長。


 俺は気になっていた、係長の恥ずかしそうな顔、そして履くと言う表現が…

係長が去ったあとで、包装を取って中を見て仰天した。


 係長が俺に渡した物は、ブラウンのパンティーストッキング男性用と書かれた説明書…

俺は、既にファンシーブラジャーに、フリルタップリのファンシーショーツまで履いている。

「このファンシーショーツの上から更にこれを履けと言うのか!」 と、挫折する俺。


 人間とは非情なものだ、係長がここに俺をつれてきたのは、俺にこれを渡すため…

「こんなものまで、履いたら俺は! 俺は! 俺はーーーーー!!!」 心で叫んだ俺。


 ファンシーセットと組み合わせれば彼方はもう魅惑の人… 

 蝶が舞うように今アナタは空高く舞い上がる…

 周囲の熱い視線はアナタに釘付け♪


 取説のキャッチコピーは、激しく俺の自尊心を攻撃していた…

周囲の視線はアナタに釘付けって!! そりゃー 釘付けだろうよ!! 

こんなもの、履いてりゃよおぉぉぉぉーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!


 俺は、男性用と書かれただけの女性用のパンストを履いていた…

これは単に男性用と言う取説が書かれただけの女性用だってことぐらい、直ぐに解った。


 ドンドン増えていくモニター品に恐怖を覚えた俺だった。




◆◆◆◆◆10話




 ファンシーショーツにブラジャーを身に着け挙句の果てにはパンストまで履いた俺は、

最早誰が見ても変質者だろうか。


 この会社の中なら常識でも一歩外へ出れば、俺は確実に変質者の仲間入りだろうし

スラックスに映る後姿はビキニの下着で誤魔化せるが、パンティーストッキングは流石に

クルブシの辺りを見られれば一目瞭然。


 だが、俺は一流のバイブマンを目指すと心に誓った以上は、例えそれが男性用とキャッチ

されただけの物でも、俺は上司の命に従い行動するまでだ。


 とは言え、実に窮屈でしかもスボンがスルスルっと内側で滑る感触が気持ち悪く

フリルをふんだんに使ったファンシーショーツの所為で、ムレムレと言った感じもして来た。


 こんなものを毎日身に着けて働くのかと思うと、正直なところいくら憂鬱な気分にもなるし

「全く! 俺を何だと思ってんだ!!」 と、一人憤慨する俺。


 モニター商品の袋入れも一通り終わり時計を見れば就業時間の少し手前、

俺は歩き辛さを我慢して小部屋を出ると、係長に終ったことを告げるため広間に向かった。


 係長が真剣な眼差しでノートパソコンに見入っていて近付きがたい雰囲気もあったが、

俺は、任務の終了を伝えるに敢えて彼女の机の真ん前に向かった。

「係長! 終りました! それと…」 と、係長に話しかける俺。


 どうやら係長はモニターに夢中で俺の存在に気がつかないようで、仕方なく俺は係長の

真横に移動して、係長の肩をチョコンッと左手で突いた。

「キャァー!」 物凄い驚きで悲鳴を上げた係長。


 係長の悲鳴に驚いて後退りしてヨロケた俺だったが、周囲の社員達は一斉に係長を見て

何事かと言う目をしていた。


 すかさず大丈夫ですかと声かけた俺だったが、係長のパソコンモニターに映っていたのは

紛れもない、ホモサイトの恥ずかしくなるような男のオナニーシーンだった。


 俺に見られたことが係長には相当にショックだったらしく、見る見る間に係長の顔は

青くなっていき、シドロモドロな何かを俺に語りかけていた。


 どうせ、仕事絡みで男の身体を見ていたんだろう程度に思っていたのに、彼女は今までに

見せたこともないような表情をして、俺に何かを語りかけていた。

「私はね! こんなものに興味が! みんなが働いてるのに! 偶然よ! 偶然!」


 何故に大慌てするのだ係長と俺は内心思っていたが、それには触れず袋詰め終了を報告し

彼女の机から離れ自分のデスクへと向かった。


 椅子に座って、パンストの初期報告書を書こうと壁掛け時計を見れば就業時間になっていて

報告書を書いてる時間がないことに気付いた。


 俺の所属するドリームでは残業は禁止されていたから、報告書は明日にしてと片付けをと

立ち上がると机の横に係長が立っていた。


 すると係長が…

「さっきは、ビックリさせてゴメンなさいね! あんなサイト見てたもんだから罪の意識

 あったりしてさ! ホントにあれは仕事だから…」 と、係長。


 最初は俺の目を見ていた係長も次第に俯き加減になり声もボソボソに変化した。

「えぇー 解ってますよ! 男の身体を見ないと研究出来ませんからね」 と、語った俺。


 すると、突然係長は数回手を叩いてピョンと一回跳ねた後に、満面の笑みを浮かべたものの

何でそんなに嬉しいのか俺には理解出来なかった。


 そんな係長が初めて俺を酒に誘ったが、素直に喜べない俺の内心は早く帰宅してパンストを

脱いで楽になりたいと一心だった。


 そんな俺でも、やはり美人の上、俺の教育係りでもある彼女の誘いを断る勇気はなく

俺は、そのまま彼女に連れられて繁華街へと入っていった。


 彼女が連れて行ってくれたのは焼き鳥屋で社内でも評判の店だった。

店に入ると、店内の至るところに天狗の面があって、良く見ると天狗の鼻にはバイブが

付け替えられていた。


 彼女に聞くと、ここのオーナーは元々が俺の勤める会社の課長だった人で

今では統合されてしまったが、面白グッズを専門に扱う開発6課と言う場所だと知らされた。


 開発6課の主力商品は天狗の面についた取り外し可能なバイブでヒット商品になって

社長賞をうけたほどらしかったが、今のようにドリームとかと言う名称もなく1課から12課

編成で構成された組織は、その後経営難に陥り何度かの統合を繰り返し6課は無くなった。


 カウンターの中で威勢よく振舞う店主の姿に、想像ではあるが当時の開発6課の課長を

重ね合わせてみると、パワー溢れる課長だったと感じた俺だった。


 小上がりには名前がついていて、奥の方から1課、入り口付近は12課となっていて

何故か6課は使用不可と入っていた。


 入り口からカウター側の壁にズラリと並んだ真っ赤な顔の天狗に、色とりどりのバイブの鼻

ギラリと店内に睨みを効かせている目玉は、良く見れば初期型のローターだった。

「係長! どうして6課は使用不可なんですか?」 と、彼女似聞いた俺。


 突然…

「ヘイ! お待ち!!」 と、店主に頼んだ鳥串と豚串に手羽先の盛り合わせを出した。


 まずは乾杯しよっか! と、微笑む係長に…

「○○さんの新しい彼ですかい!? あっははははは♪」 と、カウンターの中の店主。


 すると…

「ヤーダー♪ オジサンたらあー♪ キャッハハハハ♪」 と、大きく笑う係長。


 何故だろう彼女の笑みを見て一瞬ドキッとした俺は…

「そうですよ! 俺は係長の新しい彼ですよ♪」 と、店主に嘘吹いた。


 俺の言葉に固まった彼女は…

「ちょっとぉ〜 冗談やめてよねぇー!」 と、顔を俯かせて上目使いで俺を見た係長。


 ふくれた彼女の顔を見た瞬間…

「ドッキーーーーーンッ!!」 と、心臓が突然高鳴った、俺。


 同時に店主が…

「おっ! 恋の予感ですかい! 係長さん! いいねぇ〜♪ 若いってのは♪」 と、笑む。


 何故か、その後から彼女は口数が激減し俺は、マズいことを言ったと反省してしまい

二人は無言でムシャムシャ、グビグヒと空腹を満たすだけになってしまった。

「ねぇ… ○○君! 私ねぇ… ホントは○○君のこと…」 と、彼女が淑やかに囁いた。


 その瞬間だった!

「あれー? ○○じゃねーーーーー?!」 と、店内に響き渡るほど大きな声で俺を呼ぶ人。


 一瞬聞き覚えのある声に、反応して後を振り返ると、そこに立っていたのは学生時代の

親しい友人たち、そう、俺の社会進出に誰よりも喜んでくれた連中だった。


 俺は、上司である彼女を紹介し彼女にも紹介すると、流石は社会人経験の長い連中は

気を利かせて別の小上がりへと移動していった。


 楽しげに奥の小上がりで盛り上がる奴らのことを、目の前の店主に聞くと、結構まえから

常連らしく、今日も店に来るからと事前にアポが入っていたとか。


 フッと、思い出したように隣の席を見れば、彼女は疲れていたのか眠っていた…

「係長! 係長!」 と、何度か声を掛けた俺。


 俺は係長を自宅に送り届けようと、目の前の店主に彼女の住所を聞くと店主は…

「しょうがねえなぁ〜! 全くこのバカは!」 と、突然彼女の頭をパシパシ叩いた店主。


 カウンターに項垂れる係長の頭をパシパシ叩く店主に俺は…

「おじさん! 何てことすんだよ! 係長だぞ!」 と、カウンターの店主を見上げた俺。


 すると…

「全く! 部下連れて来て寝る奴があるか!」 と、言いながらカウンターから出た店主。


 店主は係長の両脇に手を入れると、係長を抱き起こして立たせると引き摺るように

奥のトイレの方へ連れて行った。


 俺は店主の行動に不審を抱いて…

「おじさん! いくらなんでも!」 と、喰って掛かった。


 すると、彼女を抱き起こしたままで店主は…

「すんませんねぇ〜 バカな娘が心配かけちまって…」 と、俺に何度も頭を下げて謝った。


 彼女はそのまま、トイレの横のドアから中に連れていかれ、戻った店主にきけば

奥の小部屋で寝かせてきたとのこと。


 ここは係長の父親が経営している焼き鳥屋だったことを初めて知らされ酔いも冷めた俺は

一気に飲み直し、店主の焼いた焼き鳥に舌堤を打っていた。

「おー! 娘さんにフラレたかー!」 と、奥から俺のところに大声かけてきた友人たち。


「お前ら知ってたのか!?」 と、友人達を椅子に座って見上げる俺。


「アタボーよおー! 俺らも何度かアタックしたけど全滅だったよーだ♪ うっへへへ♪」

 と、俺の側で両手を上げて踊る仕草をする友人たち。


 友人達と一緒にカウターで飲みなおして後、俺は友人たちに昔よく行ったサウナに誘われた

酔っていた所為もあってすっかり忘れていたのだった。


 アレを…


 勘定を済ませて4人でタクシーに乗って、学生時代から足を運んだ街外れの古びたサウナは

以前と少しも変わっておらず、俺達を学生時代へとワープさせてくれた。


 カウンターの親父さんも相変わらずのチョビヒゲが整えられ、俺達の顔もちゃんと覚え

店に入るなり懐かしそうにカウンターから手を振ってくれた。


 金を先払いして脱衣場に入った時、後から声を掛けてくれた看板娘の○○ちゃんもいまや

すっかり、二人のお母さんで少し太ったようだった。


 懐かしげに語り合った後で、俺達4人は脱衣場の椅子に座り昔のように服を脱ぎ始めた

看板娘の話しをしながら、何気なく背広を脱いだ時だった。


 突然、横並びに座っていたうちの両側の奴の動きが止まった…

ネクタイを外して、ワイシャツのボタンを半分まで外した時、3人の友人達が俺の後に

無言で立ちつくしていた。

「おいおい! なんだよー♪」 と、後の奴らの顔を斜め下から見上げた俺。


 一人が俺から少し離れ…

「お前! そう言う趣味あったっけー?」 と、意味不明なことを俺に伝える親友。


 俺は後の方にいる3人を無視するようにワイシャツを脱いだ瞬間…

「うわあぁー!」 と、一瞬後に飛び跳ねた親友達。


 意味不明な叫び声を同時に上げて、飛び跳ねた後の3人に構わず立ち上がってズボンを

脱いだ瞬間だった。

「うわあぁぁぁーーーーーーーーーーー!!」 と、後の三人は俺から逃げるように離れた。


 なんだー? お前らー? と逃げ出した三人を一人ずつ見ると、何やら友人達は俺を

指差してガタガタと振りえて怯えていた。


 俺が気付くのに時間は必要なかった…

3人が指差した瞬間、俺は自分の身体を見下ろしたのだ。


 俺は必死になって脱衣場で、風呂場でサウナでと無実を3人に訴えたが、爆笑するだけで

3人は俺の話しを聞いてくれないばかりか、俺から逃げる始末でホトホト困り果てていると

みんなが俺に少しずつ寄ってきた。

「信じてやるよ! お前は変質者じゃーないからな!」 と、親友達。


 タップリと汗を掻いたから休憩室でも行くかと、脱衣場に行って替えの下着をロッカーの

バックから取り出した俺は、自分の衣料籠の前で再びファンシーショーツを着用。


 当然のことながら、親友たちは噴出しそうになるのを必死に堪え、俺を取り囲んで見ていた

はずだったが、汗でショーツが張り付いて上手く履けずにモタモタして立ち上がると

見知らぬ男達が数人、俺を取り囲んで俺の下半身を見入っていた。


 顔から血の気が引く思いがするほど恥ずかしかったが、更に俺に追い討ちをかけたのは、

俺を取り囲む数人の男達は全員、俺に向けるように竿をビンビンに撓らせ息もハァハァと荒く

今にも飛びかかってきそうな雰囲気だったことだろうか。


 俺の噂は別の親友たちにも伝えられ、暫くの間は携帯が鳴りっぱなしだった。

しかし、乳首の周囲を円を描き重ねられたフリルは親友達にはどんな風に映っていたのだろう

真ん中の一物を両側から守るように重なったフリルは、親友達の脳裏に何を伝えたのだろう。


 ファンシーショーツの上から下半身にフィットしていたパンストは、親友達に俺の何を

語ったのだろうか。


 俺は数日間、泣いて暮らしたことを親友達も会社の連中も誰も知らない。




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